きださんちの奥さん

現金書留を利用した。今は封筒が薄いので驚いた。半世紀も昔の話。学生の頃、親からの仕送りは専ら現金書留だった。封書は二重になっており上蓋を何度か交互に折り返し厳重に割り印を捺す。今はもう現金を送る時代ではなくなったのだろう。昭和40年代後半、四畳半一間の学生アパートの家賃は月5,000円位だったと記憶している。隣の部屋からはいつも吉田拓郎のレコードが大音量で聴こえていた。誰かが置いていった共同の二槽式洗濯機は、脱水するには手動で洗濯物を移さねばならず手を入れるとたまに感電するシロモノだったが交代で恐る恐る使っていた。当時宅配便はまだ普及してなかったように思う。長期の帰省の際、荷物は駅留め(国鉄)のチッキで送っていた。チッキという言葉の響きも懐かしい。現金書留から思い出が次々とよみがえってきて、暫しの昭和ノスタルジーに浸る。

パフィオ1階にて、懐かしい宇和島の写真展をやっています。昔々の和霊神社や太鼓橋。何を隠そう、大正時代に私の祖母は須賀川沿いを歩いていて祖父に見初められたといいます。昭和初期の「須賀川で洗濯をする婦人たち」という写真を見て、この時代のこの場所が祖父母の馴れ初めであったかと思うと感慨深いものがあります。しかも百年の時を経て尚、同じ場所で子孫である私が日々を愛犬と暮らしたことに感銘を覚えるのです。

絵付けしたハッピーウェディングの牛鬼。市内各所での展示が終わり何か月ぶりかで手元に返ってきました。モデルとなった娘夫婦や孫達と一緒に展示会場へ出向いたことも、結婚記念の佳き思い出になりました。数多くの展示作品の中から自分の作った牛鬼を見つけた時は、また格別の思いがありました。宇和島名産即売所の清水さんには本当にお世話になりました。素晴らしい体験をさせていただき有難うございました。

♪春は名のみの風の寒さよ 毎年寒さが一番厳しいこの時期に「早春賦」というタイトルでブログ記事を書く。室外管理の多肉は先日の雪にもめげず。グリーンネックレスの芽が伸びて、セダムに花芽がつき、サボテンが出産した⁉物言わぬ植物のなんと強いことか。

年末には帰省したご近所の方がユキの訃報を知りわざわざお悔みにきてくださった。家族の知らないところでいろんな方に可愛がってもらっていたことを改めて知る形となった。通勤途中の人がユキに職場の悩みを語るのが聞こえてきたこともあった。隻眼の犬に励まされ癒されていたのだろうか。いつまでもペットロスを引きずっていてはいけないとわかってはいても、時折大きな哀しみの塊のようなものに押しつぶされそうな感覚に陥る。スーパーでまり先生に会った。雪が降ったら降ったで思い出し季節が巡る度に悲しいと話したら、そうやって思い出してあげたらユキちゃんは幸せよ。それでいいのよ。と言っていただき胸が熱くなった。手作りの防寒ベスト。素早く装着できるよう工夫を凝らしたが、服がキライでほとんど着てもらえなかった。

母のスマホを解約した。父の運転免許証を返納した時と同様、何とも言えぬ寂しさがある。本人はよう使わんのやけん仕方ないやないの、と言うが心中はどうなんだろう。母宛てに送られてくる服飾カタログ雑誌も配信停止の手続きをした。実家の片付けは、親の生きた証を整理していく作業の連続だ。気力体力共にものすごいエネルギーを要する。母は来月92の誕生日を迎える。身だしなみに気を配りきちんとした生活を送っている。見習わなくてはね。

バーバラの分ね、中吉やったよ。正月に和霊神社で孫がひいてきた御神籤。特筆すべきは「商売」の項。天候に大きく左右される商売とは言え、猛暑で夏場の売上げが大きくダウンしたことは痛かった。働いても働いても楽にはなりそうもない。ウチの店は宇和島の中でも比較的繁華街に位置しているが、今日のように風雪の激しい日は人影も疎らである。お客さんもないだろうし、確定申告に向けて帳簿を整理しなくては。「信仰はわが播く種にして、知恵はわが耕す鋤なり。身口意における悪業を除くはわが田における除草なり」まさに名言。肝に銘じようと手帳に挟む。

昨夜は母のお世話を妹に託し、念願の八幡浜ゆめみかんJAZZライブへ。一番前の真ん中の座席 もの凄い迫力 飛び散る汗が見える。中村恵介クインテット、大西順子、本田竹広トリビュートバンド。プロは凄いね。元気をもらいました。これでまた頑張れます。

多肉植物愛好家のことをタニラーというらしい。多肉が伸び過ぎると形がヘンになってくる。徒長という状態だそうな。今日はセダムの葉を整え葉挿しをしてみた。これで上手くいくのか多肉初心者としては半信半疑ではある。ホームセンターでそれ用の土を買ってきたが、こんな小石混じりの粗く乾燥した土でいいのか?水をやりたいところだがじっと我慢。そもそも一年で一番寒いこの時期に発芽する?果たして結果や如何に、乞うご期待(言い方古っ!)

飼っていた犬が死亡した時は、速やかに自治体窓口(宇和島市の場合は生活環境課)で登録の抹消手続きをしなければならない。問合せを入れると電話でそのまま手続きできるとのこと。飼い主と犬の名前を言うと、あ、ありました!カタカタとキーを叩く音がして、完了です、と。あまりにもあっけなかった。ユキの名前は削除キーひとつで一瞬のうちに消えた⁈私はもっと煩雑でうんざりするほど面倒くさい手順を踏まされたかった。職員さんは手際よく対応してくださったというのにとても悲しかった。「ウチの子の一生がこんなに簡単に消えるなんて…あまりにもあっけないんですね」涙声でせめてもの抗議。職員さんの気の毒そうな声色からこちらの心情をくみとってくれたことが分かった。あの時は感情的になってしまいごめんなさい。あの人は優しい人だったと思う。子犬のユキを登録申請して鑑札をもらった時は、宇和島市民犬として認められたようでとても嬉しかったことを思い出す。あ、また涙が出てきそうだ。

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