1964東京オリンピックの時

1964年第18回オリンピックが東京で開かれた時、私は小学校3年生だった。担任のM先生が、もしも次に日本でオリンピックが開催されることがあるならばそれはいつのことか分からないけど、その時先生はもう生きてはいないでしょう、と仰った。大好きな先生がいなくなってしまうということが重くのしかかってとてもショックだった。男子体操で金メダルをとった宇和島出身の山下選手が、宇和島市内の学校を凱旋訪問したように思うのだがこの辺りの記憶は曖昧である。オリンピックを機にカラーテレビを買ったお宅にお邪魔して町内の人達大勢で、赤と白のユニフォームで入場行進をする日本選手団を観た。三波春夫の歌と共に日本中がひとつになって沸き立っていたように思う。担任のM先生がご健在ならば百歳は優に超えておられるだろう。遠い昔の記憶が蘇るオリンピック前。